耐用年数に応じた返済計画を正直に。

無理なく快適に全うしてほしい、お客様のカーライフ

ローンによる悪循環を全力回避

お客様の中には、月々の支払い額を安く抑えたいがために、長くローンを組む方も多い。「でも、ちょっと待ってください。支払いを終えた時に、お客様の車は何年車になっていますか?」ということなんです。例えば10年落ちの車を購入して、5年ローンを組んだとします。支払い終了時には15年落ちになってますよね。おそらく5年の間に、相当、修理する場面も出てくるでしょう。もちろんメンテナンスは当社でしっかりと面倒見させていただきますが、それでは済まない箇所はどうしたってありますし、お客様は修理代も覚悟しなければならない。もっと言えば、支払い途中で廃車になることも充分考えられます。最悪のケースは、ローンは残るけれど車が残らない状態。次の車を購入してもローンを上積みするため、どんなに安い車でも、結果として高い支払いになり、またローンが長くなってしまう。こんなバカバカしい悪循環ってないですよ。提供する側としては、そのあたりを真剣に考え、対応しなければ無責任だと思います。

車の残存価値を伝える車屋の存在価値

他所での販売姿勢というのは、ほとんどが「長くローンを組んで支払い額を安くして」と言われれば「はい、わかりました」で済ませてしまいます。一応、お客様の要望は叶えてはいるけれど、要は、ただ自分たちが売りやすいように手を抜いているだけというケースが多く、提案に値することは一切していません。自動車販売業の役割として、やはり単純に提供するだけでなく、安心して乗り続けるための支払い方法も提案すべきだし、また、私たちとしてもさせていただきたいんです。車はユーザーにとって財産。支払いが終わった時の残存価値は大切ですよね。「この車なら5年後には、このぐらいの価値になると思いますよ」という説明はしたいんです。相場はもちろん変動しますが、少なくとも、こちらの知っていることは、プロの知識としてお客様に伝えたいですよね。

お客様の後悔とローンを残さない

実際にあったエピソードを紹介します。距離数も年数もかなりいっている約50万円の車をご購入いただきました。お客様は4年間のローンを希望されたんです。でも、車の状態を考えると、修理もかさみそうだし、ヘタしたらローンだけが残ってしまうかもしれないと感じました。ですから「毎回の支払いは4千円ぐらい上がるけど、36回払いぐらいにして、できるだけ短く払い切っちゃった方がいいよ」とアドバイスしたんですね。お客様も「プロの車屋さんが言ってるんだから、その方がいいのかな」と承諾くださって。実際、3年で乗り換えの必要が出ましたから、その方も「ちょうど支払いが終わってよかった」と、次の車を購入するのに当社をご利用くださいました。望まれるままにではなく、あくまで、お客様の立場になってベストな支払い方法を探る。これを繰り返して、初めてお客様に信頼がいただけるもの、と私たちは考えます。

誠実さで繋がり続けるお客様との強い絆

「なぜ、そこまでするの?」と、よく訊かれるんですが、答えは簡単です。提供した車は、お客様が手放すまでをちゃんと見届けたいから。それだけなんです。アドバイスした通りに耐用年数を全うできただろうか?、安心して快適にお乗りいただけただろうか?、最終的に見届け、できれば当店で買い取りさせてもらい、お客様と長く気持ちのよいおつきあいをしていきたいんです。まだこの仕事をする前にユーザーの立場だった時、いちばん我慢ならなかったのが、売りっぱなしの車屋! 売る時だけ調子のいいことを言って、販売後は「乗り心地はいかがですか。不具合はありませんか」の連絡もなし。問題が生じて、こちらから連絡しても、担当者はいつまでも繋がらない。クレームを出しても別な人間が出てきて、平気で嘘をつく。いくら売り上げが増えるとしても、自分は絶対にそういう車屋にはなりたくないですね。逆にその体験があったらからこそ、この仕事に携わり、正直な商売をしようと思ったわけです。

店長・鈴木光男 談